2009年05月05日

ミルク(ムーブメントの継続)

 連休の谷間の先月末の上天気の朝、
ゴミ出しがないので、
家を出ていつもと逆の方へとパートナーに指示を出しました。
こちらの道は八百屋と
おいしいソフトクリームと
限定カクテルがあるコンビニへ行く道。
案の定止まった角で直進の指示をだすと、
店のある右に行こうとしたので、
再度直進の指示。
パートナーの思い込みが私の指示を聴くようになる瞬間です。
こんな小さな、
そして重要な瞬間をいくつも積み重ねながら
私達は育ちあっています。

 パートナーとの歩行指導中、
「見えない」事に向き合う機会がありました。
見えないとなにができて、
サポートを受けるとなにができるか。
そしてパートナーと歩く事など。
人としてどう生きてきたか、
これからどう生活するかなど、
自分自身を見つめ直す良い機会になりました。

 先日「ミルク」と言う映画を観ました。
サンフランシスコに実在したゲイコミュニティー代表を取り上げた
ドキュメンタリーじたての物でした。
私は同じ社会的な少数派の記録として観ました。
困難や偏見を時には団結しながら
一人一人が社会に溶け込んでいく姿がすばらしかったです。
かれの遺言の
「このムーブメントを継続して欲しい」との意志を継いで
今がある事を知りました。

 見えない・女性で・アイメイトと生活する私は
かなりのマイノリティー(少数派)です。
先人達の努力のおかげで今があります。
今が楽しく快適であることに感謝しながら、
ふと見えない人達やアイメイト(盲導犬使用者は
「ムーブメント」を続けているか?
との疑問が沸きました。

 街中や乗り物、店などで私達に遭った方は
親身に接してくださいます。
見えない人に初めて遭う方、
盲導犬を初めて見た方、
それぞれの方の基準で接してくださいます。

 もし私達があなたの隣人になったら?
職場の同僚になったら?
「見えないと大変ね!」
「かわいいワンちゃん!」と関心ばかりはしていられません。
私達から隣人・同僚・職場関係者などとして、
サポートを依頼されたら?
私達の対応で困りごとができた時にどう対応するか?

 ミルクも「チェンジリング」のお母さんも、
自分の希望を叶えるためにムーブメントを続けました。
私は一人の人間として社会にとけ込み、
人生をエンジョイする事を願って
パートナーと一緒にムーブメントを続けています。
先方に分かっていただくだけでなく、
先方の事を理解したり、
私達自身も成長し続ける中で
誰もが共存しやすい社会になる。

 ミルクが選挙で負けた時に相手陣営の人に、
「絶望ばかり言っていては投票しない、
希望を伝える事が重要。」
と言われていました。
できない事をたくさん積み重ねるより
一人でできること、
ちょっとした工夫やサポートでできることをたくさん増やすと、
すばらしい財産になります。
そのために協力を依頼すると
多くの人が助けてくださいます。

 拳(こぶし)はまっすぐ振り上げずに肩を前(内側)にして、
そっと上げて意思を示す様子がすてきでした。
少数派の私達だから
しなやかに・したたかに
ムーブメントを続ける仲間が増えますようにと心から願います。

 時々、いやしょっちゅうかな、
漢字間違えるんですけど、
今回の「遭う(遭遇する)」は意識して使っています。
posted by 風船 at 08:35| Comment(2) | 音楽・映画
この記事へのコメント
風船さん、おはようございます。

私は、点字の講習に通い始めてから、先生とも仲良くなりました。
でも真っ先に私が、じゃんけんに負けてしまい、笑われてしまいました。(笑)
皆様と一緒に楽しく学ばせて頂けて、とてもありがたいです。
きっと、風船さんに街中で偶然出会っても、
名前も知らずに仲良くなってしまうかも知れませんね。

でも最近の私はとても悲しい思いをしました。
それは、私が点字を通じて仲良くなって来た人が、
目が悪いと言うだけで、人として扱われず、差別を受けていた事を知ったのです。

そう言う事を悲しいと思ってくれる人も珍しいと言われた時、号泣してしまいました。

私にとっては、今を生きている、一人ひとりの人に変わりないと思い、
ずっと普通に接して来てしまった事が、ショックを受けた原因でした。

だけど、つらい時に励まして下さった皆様への感謝の気持ちは変わる事はありません。

今の私の望みは、お互いを認め合い、必要な時は手を貸して差し上げても、
他は普通なのですから、障害の事は抜きにして
自然体で仲良くなれる事が一番良いのではないかなと思っています。

それから昨日、日本で6番目のアイメイトと歩まれた方がお書きになられた
「盲導犬と私」と言う本が届きました。
盲導犬と歩ける喜びや幸せ、苦労した事、悲しかった事、
それらの全てが、一人の人と犬との絆を深めていると感じました。

その本は引退犬と暮らす方から頂きましたが、
その人との絆もまた、とても大切な物だと感じています。

私もまた、点字を通じての絆もずっと大切にして行きたいと思っています。
Posted by ざくろの森 at 2009年05月12日 05:56
 ザクロさんのような方がたくさんいてくださると、
住みやすい世の中になるでしょう。
人は大・小のさはあっても、
差別心や競争心、
虚栄心やプライドがあります。
そんなあたりまえな事ですが、
認識する事が大切なのかもしれません。
いろいろな方とのご縁を大切にしたいですね。

 あっ、
彼女はとてもチャーミングな方です。
Posted by 風船 at 2009年05月12日 18:51
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