2017年07月22日

余波3

 このお題で書いた原稿、
後で確認すると読みにくい形でアップしていました。
失礼しました。

 時が流れ、最近はなんとなく折り合いがつけられるようになりました。
相変わらず警備の方が付いてきたり、
不用意に無言で前に立たれたり、
思い込みで誘導されたり…
変っていないことはたくさんあります。

 そして変ったことも。

 「こえかけキャンペーン」の継続は、
一般の方が自分と違う生活をしている方に関わるきっかけとなりました。
思い込みが先行してこちらの声が届かなかったことが多かったですが、
こちらの話を聞いてくれることが増えました。
現場の駅関係者はマニュアルとの狭間で揺れているようですが、
当事者への声かけ・対応などが洗練されてきました。

 私自身は朝の通勤電車の優先席に座らなくしてから自信を取り戻しました。
バスの下車駅で皆が下りてから下車していたのを流れに任せて、
急ぐ人が下りてから動き出すようにしました。
この下車のタイミングですが、
周りは私を気遣い、私は周りに配慮していたようです。
私は最後に下りたいのですが、
乗り継ぎ時間が短くなったので方針を変えました。

 見えない私は音や風の流れ等で判断して行動しています。

 空席の前で立っていることがあります。
空席に気づいていません。
「誰かを」むりやり立たせるのは気が引けます。

 駅のホームや道で立ち止まっていると声がかかります。
迷っているのか心配していただいてのご配慮です。
「今いる場所」を把握していないとその後の行動ができません。
立ち止まって確認しています。
余裕があるときはその都度説明するようにしています。
例えばホームでは電車の走る位置や方向、
エスカレーターや階段の場所、
人の動き等です。
左側に電車がいるときは走り出すまで待ちます。
道では車や人の流れ、
信号の位置などです。
自分自身で納得してから動きます。
分からないときは周りに聞きます。

 私は道などを点、線で理解していることが多いです。
点や線が繋がると歩けますが、
面で理解していないので応用がききません。
目標の建物や出口の名前を覚えて、
そこからの道順はなんとなく分かる状態のときがあります。
それで目標物を聞くことにしています。
見えている方はこの辺りが理解しにくいようです。
この「感覚」とも言うべきことは、
見えない人でも個人差があります。
視力の状況、外出経験などで差が出ます。
一人ひとり違うのできいていただくと助かります。

 以前先輩に、
「誘導していただいているときでも責任はフィフティーフィフティー。」と
聞きました。
周りの音や風、足元など把握しながら進みます。
「エスカレーター」と言ってもエレベーターに案内されたことがあります。
最近は「動く箱」や「動く会談」と言い添えるようにしています。
余裕のあるときは声かけしてくださった方が舞い上がっているか考慮します。
が自分が体調等で考慮できないこともあります。

 いろいろなことがありますが、
これからも積極的に外出し、人生をエンジョイします。
posted by 風船 at 23:09| Comment(0) | エトセトラ

2017年07月15日

余波2

 私が朝利用しているのは通勤会則です。
乗車する車両の優先席は進行方向に向いた二人かけです。
ドアと席の間に手すりが付いています。
優先席に座るには手すりに沿って進み、
手すりがなくなったら向きを変えます。
優先席の横の通路の反対側にはトイレがあります。

 それは冬のある日でした。
いつものように電車に乗りました。
席が空いているか探しながら車内を進んでいると、空席があると女性が声をかけ
てきました。
女性が案内してくれたのが私が乗車したドアの側の二人がけの優先席でした。

そんな日が何日か続きました。
私は彼女に感謝しつつ、手すりに人が捕まったり寄りかかっているなど席の構造
上落ち着けないことと、毎日のことでだんだん気が重くなっていました。

 ある日、女性が優先席に先に座っている人を立たせて私を案内しました。
私が座っていた人に申し訳ないと言うと、彼女は彼らは若者だからと言いました。
私はそこまでされなければならない人間なのか?
一人の社会人として扱われていない感覚、惨めさを感じて辛くなりました。
私がその優先席に座っていると多くの人達が安堵する空気を感じていますた。
どう言葉にすれば良いか分からず、おりのように貯まった思いを抱えて1ヶ月以
上経ちました。

 そんな惨めな思いをするくらいなら20分くらいだし、立って行こう!
決心してから優先席と対角線にあるドア横に立つことにしました。
優先席に他の人から案内されました。
何度かお断りしましたが数回座りました。
暖かくなった頃でトイレの匂いが気になりだしました。
あ!これ良い口実!
次の日から席に案内されそうになると、
「トイレの匂いで気分が悪くなるので…」と言うようにしました。
最初に案内した女性にもその話をしました。

 それから半月程して私が立つことが定着してから、以前のように車内を移動し
て別の場所に行くようにしました。
その場所で立ったり、
「どうぞ」と席を譲っていただいたり、
「ここ空いてるよ。」と教えていただいたり。
ドア横にいるのですが、下車時に側が空席なったと知らせて下りていく人が嬉し
いです。

 「声かけキャンペーン」
声かけていただかないと見えない私には分かりません。
目の前に立ってもじもじされていて気づかないことがあります。

 「百聞は一見に如かず」
「一目瞭然」と言います。
見えることはすばらしいです。
けれど、人は全てを見ていません。
脳の働きだそうです。
見えない私は聞いたり風を感じたりして把握しています。
私なりの感覚を持っています。
見えないとエスカレーターに乗れないのでは?
階段よりエレベーターの方が良いのでは?
など疑問はたくさんあるでしょう。
どんどん聞いていただけると助かります。
差し迫った危険があるときははっきり伝えていただきたいです。
もし手伝いを断られたら、ああ、この人自分なりにやりたいんだなと理解し、
「良い旅を…」くらいな気分で送り出してくださるとありがたいです。
posted by 風船 at 11:25| Comment(0) | エトセトラ

2017年07月12日

余波1追記

 見えない私にとって、「付いてくる」人がだれだか分からないのが恐怖感を増します。
振り向くと制服姿の人が確認できれば安心ですが、
「一目瞭然」てな訳には行かないのです。
無言でサポートする方が駅関係者か一般市民か分からないとき、一般の方にはより丁寧に接しているので、どの程度の説明をすると良いかで対応に苦慮します。
posted by 風船 at 08:11| Comment(0) | エトセトラ

余波1

 2016年は私にとっていろいろなことがありました。
7月から盲導犬使用者の駅ホームからの転落事故が続きました。
事故に遭われた方々のご冥福をお祈りします。

 事故の余波で多くの影響を受けつつあります。
国土交通省は各鉄道会社に、見えない人が白杖や盲導犬を使って「一人歩きする」
と言う事について理解不足の状況で通達を出したようです。
通達に基づき、各鉄道会社は警備体制を強化しました。
「声かけキャンペーン」を行い、一般市民への協力を求めています。

 現場の警備に当たる皆様は、見えない人が白杖や盲導犬を使って「一人歩きす
る」と言う事について学ぶ機会のないまま対応しています。
いくつかの事例を紹介します。

1、ホームで電車を待っていると、
「こんにちは!駅の○○です。
どちらまでいらっしゃいますか?
乗車の案内は必要ですか?」と聞いてきます。
不思議ですが殆ど私の左にいるパートナーの前、もしくは斜め前に立っています。
私が不要とお答えしても、乗車サポートとして関わろうとします。
多くがパートナーの左前に立つか、私の右前に立ってパートナーを目で誘導しま
す。
左前に立たれると、パートナーにとっては障害物で動けなくなります。
パートナーを目で誘導することは危険です。
右後方に立ち乗車を見届けてくださるだけで十分です。
先日は下車駅で下りようとすると、ホーム正面に駅員さんが立っていたようで下
りられませんでした。
駅員さんが動いて空き地ができたので下りられました。

2、時々車内に入ると、
「車掌ですがどちらまでいらっしゃいますか?」と聞いてきます。
私が答えないと困っている様子です。
「着駅での案内不要です。」とお答えしても不安葬です。
他の人がたくさん聞いている場所。
下車して駅を出てからの身の安全を考慮しています。

3、関係者は私が通勤する駅でより関わろうとします。
毎日見慣れているせいかもしれません。
いつも通る通路やエスカレーターなども私の後ろを付いてきます。
私が乗車するのを見届けています。
「尾行される」恐怖は上記のことをも含めて、心に澱のように貯まってきます。
気づいた時点で駅の関係者に説明していますが、担当者が変るとまた付いてきま
す。
休日に同じ場所を通っても声のかかりかたは少なく、尾行はないです。

4、久しぶりに降りた駅で出口までの道を聞くと、
「ご案内しましょうか?」と言われます。
どんなに近くても。
案内を依頼すると、
「肩につかまってください」と言われます。
私はさほど大きくないので手引きをお願いします。
「どのように誘導しますか?」と聞いてくださると助かります。


posted by 風船 at 06:14| Comment(0) | エトセトラ